秋たけなわの観光シーズンを迎えたこの日、黄崖関の駐車場には観光バスや自家用車がたくさん止まっていました。5〜6人の男女が、しつこい記者団さながらに到着したばかりの乗用車を囲みながら走っています。彼らは観光客に長城の途中までの送迎や道案内の売込みをしているようです。必死なのは分かりますが、車にぴったり張り付いて今にも轢かれそうです。
駐車場の南側はトイレと売店、西側は黄崖関の入場門です。この入場門から入って博物館や碑林を抜けて「黄崖正関」(黄崖関の正門)から長城に登るのが一般的なコースのようです。すべて歩いて回る体力のない人は途中まで車を利用します。北東側の「太平寨」まで車で行って「黄崖正関」まで歩いて帰るか、あるいは「黄崖正関」から「太平寨」まで歩いて、そこから車で駐車場まで下ります。体力に自信のないわたくしたちは車で「太平寨」まで行くことにしました。駐車場と「太平寨」間を行き来している車には8人乗り小型ワゴンと11人乗り小型バスの2種類があります。小型バスのほうが格段に安いものの屋根しかありません。というわけでわたくしたちはワゴンに乗り込みました。
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