2002年6月11日の早朝、上海でも太陽の一部が欠ける「部分日食」を見る事ができると聞いた私は、早朝4時に上海の東、南匯区で天文台職員の方々と南匯中学の生徒達と落ち合い、海辺までやってきました。しかし前日はあいにくの雨だったため、空はどんよりとした雲に覆われており、正直本当に観測できるのか半信半疑でした。
辺りが明るくなってきても、太陽は厚い雲の向こう、一向に顔を出す気配がありません。これは観測不可能かな、とあきらめかけた時、雲の切れ間から太陽が顔を出し始めました。
生徒達は一斉に各々準備してきたX線フィルムなどで空を見上げ始めました。彼らの素直な驚きの表情に出会えた事で、観測の喜びは2倍になりました。
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