玉乃の中国茶道体験記(茶園小築の中国茶道講座)その3
今回は「花茶」行きます!日本でも今少しずつブームになりつつあるという花茶。見た目も美しく涼しげ。そして体の熱をさます働きの強い花茶はまさに夏にぴったりのお茶です。
さて、「花茶」は別名「女人茶」とも言われます。その由来は…?美容によい、特に皮膚を美しくするということで古来より女性が好んで飲むお茶だからということなのです。なんと、これはもう毎日飲まなければ。老師がおっしゃるには「毎日飲むことで血色がよくなり、お肌につやがでてくる」ということ。ま、個人差もあると思うけどね。
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花茶の淹れかたも基本的には他のお茶と同様です。(第1回、2回参照)お湯の温度は90度が適温です。また見た目を楽しむにはやはりガラスの茶器を使うと良いでしょう。間違っても日本の急須にぽーんと入れて出さないでください。せっかくだから美しさを楽しみましょう。で、今回はおちゃっぱそのものに焦点を当ててみたいと思います。
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中国では「花茶」というと一般的にジャスミン茶のことを言います。もちろん大きく分けると花茶というのは「ジャスミン茶」「バラ茶」「きんもくせい茶」「菊茶」などなどを総称して言うのですが、ただ「花茶」というと人は「ジャスミン茶」を思い浮かべます。それほどジャスミン茶というのは花茶の王様なのですね。そこでこのジャスミンと他の花を組み合わせて見た目も楽しめ、またその効能も複合効果をあげるようなお茶が次々と開発されています。 |
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千日紅金元宝花茶の中でも特にその美しさが際立つお茶。「千日紅」とは真ん中の赤い花が一年中鮮やかな赤があせないことから。また「金元宝」とはおちゃっぱの形が古代のお金の形に似ているから。見た目もうつくしく縁起も良いとされるお茶です。 | |
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「王攵」「王鬼」(mei2gui…バラ)仙桃バラは特に美容に良いとされ、女性に好まれるお茶。またバラの独特の香りは心を落ち着けるアロマの効果も。色の美しさは「千日紅」には劣りますがお湯を注いだときに安定し、薫り高いこのお茶は人気の高い花茶です。 |
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宝石茉莉これは他の花と組み合わせず、ジャスミン茶だけでできている花茶。このようなジャスミン茶だけの花茶には2種類あってひとつはこのように大きいもの(おちゃっぱを花の形にして糸でしばってある)と小さいもの(ひとつひとつを手で丸めてある)があり、前者を「龍珠」後者を「珍珠」と呼びます。 |
これが「龍珠」 |
これが「珍珠」 |
ところで、ジャスミン上の「宝石茉莉」なんて、「あーこれがジャスミンの花の乾燥したものか」と思っていらっしゃる方はいませんか?!(私だけか)。これは実は緑茶とジャスミンの花を長時間かけて揉みあわせ、ジャスミンの香りを緑茶に移したものなのです。だからこれは緑茶のはっぱ。それを花の形に見えるよう糸で縛ったものなのです。このようなお茶を「手工茶」と呼びます。
このほかにも花茶にはバラのつぼみそのものの「王攵」「王鬼」(mei2gui)茶や、桂花茶(きんもくせい)があります。ただそれだけでは味がほとんどないので、やはりおちゃっぱと組み合わせて飲むのがおいしいですね。 |
「王攵」「王鬼」茶 |
桂花茶 |
<清涼感のある花茶のセット>
お茶教室:茶園小築(虹橋路1778号A05、古北花市場内、虹古歩行街の花市場ではありません。) プロフィール:李「女那」(女偏に那)さんが経営する雅なお茶のお店。李さんは日本と中国を飛び回って中国茶の普及に努めている。日本でも各地デパートで展示会などを開催。電話 62629066
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