文文の中国茶道体験記38
中国三大紅茶
紅茶は中国で生まれたお茶。芳しい香りは中国アモイからオランダ人の手により西洋に渡り世界の人々を魅了した。そしてヨーロッパから長い道のりをたどり日本に渡った紅茶。現在、生みの親である中国では自国の紅茶の評価がなぜか低い。上海のホテルや洒落た喫茶店では某ヨーロッパ系ブランドのテイーパックが浮かんだ紅茶が運ばれてくる。これも上海人の舶来信仰のせいかでしょうか?ぜひ皆様に中国の美味しい紅茶を知って頂きたいですね。
|
世界の三大紅茶
ダージリン(インド)
ウバア(セイロン紅茶)
キーマン紅茶(中国)
中国の三大紅茶
ラプサンスーチョン
キーマン紅茶
『サンズイ+真』紅(DianHong)
|
豫園の老舗茶屋 湖心亭
|
|
紅茶:全発酵 分類:紅茶
効能:発酵度が高く胃にやさしい。体を温める作用など。
紅茶の基本製造工程
萎凋(weidao)→→揉捻(rounian)→発酵(fajiao)→乾燥(ganzao)
製造方法の違いから大きく分けると@工夫紅茶A紅砕茶茶に分かれ、紅砕茶には揉切という製造工程が入る。
中国三大紅茶
紅茶の銘柄 |
産 地 |
特 徴 |
正山小種
(別名ラプサンスーチョン) |
福建省武夷山 |
16世紀に武夷山一帯で製造され始めた。1610年オランダ商人がヨーロッパにもたらしたのは、福建省武夷山市星村で作られた小種紅茶。それが現在の正山小種。 松の枝を燃やして煙で燻すという製法にて、この独特のスモーキーな香りがする。芳醇な味濃烈な香りがある。松の煙の香り・桂元(植・・リュウガン)のスープの色・甘い棗の味が特色。別名ラプサンスーチョンと呼ばれ英国貴族にも愛されている紅茶。
|
祁門紅茶(キーマン紅茶)
|
安徽省祁門県 |
茶葉の外形が細く長く締まってつやのある黒色。お茶の色は明るい赤色。リンゴと蘭の香りに似た持久性のある香りを祁門香という。 |
『サンズイ+真』紅(DianHong)
Dian=雲南省を指す |
雲南省 |
茶葉の金ごうは薄い黄色・白っぽい黄色・黄金色などが見える。
お茶は鮮やかな紅色で香り高い。
|
製造中に「鳥茶」と呼ばれる酸化作用が起こり、新鮮な茶葉内の化学成分が大きく変化する。フェノールが90パーセント以上減少し茶黄素、茶紅素などの新成分ができる。香気物も新鮮茶葉の時は50種だが300種まで増加する。その中のカフェイン・カテキン・茶黄素などの結合で赤色の茶葉・赤色の茶湯・芳醇な香り・甘い味が生まれる。
●紅茶は紫砂壷で淹れるとさらに美味しくなります。
紫砂壷の産地 宜興〔Yi
Xing〕
上海から、蘇州・無錫を抜け雄大で広々とした太湖を眺めながら宜興へ。宜興はこの地でしかとれないという土、「紫砂」を作ってつくる急須「紫砂壷」が有名。
宜興〔Yi Xing〕の紫砂市場の風景
ただし、実際に生産しているのは、宜興から南方数十キロにある「丁蜀鎮」〔Ding Shu Zhen〕。
|
市場で見つけました紫砂壷。器械で作ったチープなもの、味わいのある作家ものなど色々です。実は、宜興にもこの地の紅茶があります。上海では知名度が低く手に入りにくいのですが、実はとっても美味しいんです。
|
|
2005年2月在上海記:文文