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      文文の中国茶道体験記45  

   

第44回 上海 仲秋名月の茶会

安渓ウーロン茶 品茶会

皆さん『仲秋の名月』はいかがお過ごしでしたか?上海では数多くの茶舘でお茶会が催されました。文文は、上海海派茶専業委員会の『中秋安渓ウーロン茶会』に参加。(中国では:中秋)日本のお茶会とは随分雰囲気が違います。わいわいガヤガヤ(笑)大変にぎやかな雰囲気の中、品茶しながら、お茶談話に花が咲きます。

仲秋の名月のお茶菓子といえば、『月餅(YueBing)』です。ことしの月餅は従来の甘い餡の他、カレー餡、海鮮餡などが新登場。上海で月餅の老舗といえば、『杏花楼』が有名ですが、最近では有名ホテル系の月餅やハーゲンダッツのアイスクリーム月餅などが人気です。                         


青茶(=ウーロン茶)

半発酵のお茶で、青茶に分類されるお茶は、又の名をウーロン茶とも言います。ウーロン茶は、産地別に4つに分けることができます。

@福建省北部のウーロン茶

A福建省南部のウーロン茶

B広東省のウーロン茶

C台湾のウーロン茶

福建省南部のウーロン茶 鉄観音TieGuangYin(産地:安渓西坪)

Min(門構えに虫)と言えば福建省を指すため、ミン北ウーロン茶とも呼ばれている。この産地で最も有名なお茶は鉄観音というスーパブランドのお茶。最近では、鉄観音の上質なものを『観音王』と名づけ高級茶の代名詞のように呼んでいたが、それにもあきたらない茶商は『観音王』などの名前をつけ販売し始めたものもいるとか・・。鉄観音・観音王・観音王には特に基準がなく、それぞれ茶商が勝手に名をつけているだけだ。私たち消費者は名に惑わされること無く、茶葉の色・香り・ぎゅっと締まっているか、均一であるかなどをじっくりと見て、必ず試飲をして購入したい。もし、一煎だけではなく何煎も試飲できるとなお良い。良い鉄観音は『7煎入れてもまだ香りがある』と言われ、又『音韻』と呼ばれる風格ある香りがある。淹れた茶の色は『金黄色』が良い。(黄金色の事を中国では金黄色と言う)

 

鉄観音以外のミン南ウーロン茶        外形(乾いた茶葉の形)は鉄観音とそっくり。

悪徳な茶商は鉄観音と名を偽り下記の茶を販売しているケースもあると聞くので注意が必要。

黄金桂(Huang Jin Gui) (産地:安渓Luo岩) 桂花(きんもくせい)の香りあり。香りが突出して良いのに比べ味は鉄観音ほどよくない。

本山(Ben Shan)      (産地:安渓西坪)蘭花香あり。鉄観音と似た蘭花の香りだが、鉄観音の香り味よりも淡い。

毛蟹(Mao Xie)       (産地:安渓大坪)少しジャスミンの花の香りがあると言われている。

『中秋安渓烏龍茶品評会』

2005年9月17日 

桂林公園内の伝統的茶館にて

この茶会には、上海在住の、中国茶愛好家、黒田さん・平等さん・奥さん・加藤さんの4名が招待を受け参加されました。

鉄観音の茶葉

台湾ウーロン茶などと同じく、独特の揉み方をする為、茶葉の形は丸く顆粒状となっている。ぎゅっと香りを閉じ込めるかのように締まったものが良い。茶壷(或は、ガイワン)に対して3分の1程度の茶葉を投入する。茶葉の締まりが良い場合は少し控えめに。(湯に浸ると何倍にも膨れる為)

 

『中秋安渓烏龍茶品評会』 会場となった桂林公園内を散策 

 

赤い中国結びの飾りつけ。

 

 

 

上海市内の有名な茶舘である『唐韻茶坊』の仮設茶舘もありました。

唐韻茶坊(Tang Yun Cha Fang)

 元フランス租界地区である異国情緒漂う衡山路にある茶館。見逃してしまいそうな入り口ではあるが一歩店に脚を踏み入れると、中は広々とした大型の茶館。
9:00〜翌2:00
衡山路199号
(021)3406-0126

                                     2005年9月在上海 :文文



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