~ 人気の緑茶を求めて 安吉白茶へのたび (前編)~
中国茶は季節にあったお茶選びが重要です。春から夏にかけての季節には緑茶がお勧めです。
ここ数年上海で人気急上昇の緑茶「安吉白茶」を求めて産地に行ってきました。1日目は銭老師の伝統中国茶館と専用茶園にお邪魔しました。
安吉白茶AnJiBaiCha
産地は浙江省安吉県。西湖ロンジン茶の産地である杭州から北西に位置する場所にある。
中国の伝統的な白茶は福建省の政和や福鼎で作られており
安吉白茶は「緑茶」である。
この茶は在来種から突然変異でできたお茶で、茶葉がフツウの緑茶に比べて白っぽく見えることから
「白茶」と名前がついた。
アミノ酸含有量が一般の緑茶に比べ2倍もある。
1980年代から生産されはじめ、見た目の美しさと上品な味わいから
現在上海で大ブレイクの緑茶。
~ 安吉白茶の旅 ~
摘み取ったばかりの生葉はとても柔らかで少々白っぽい緑色。 |
第一滴水茶館 所有の白茶園
†車を降りて茶畑まで山道を約1時間ハイキング。山には野の花が咲き、ダムには豊かな水があり、すばらしい自然と美味しい空気を堪能しました! 茶園の門には、山道用に少数のバイクが並んでいました。しかしこの自然と環境を守るため、基本は歩きです。 |
†ぞくぞくと、おばちゃんたちが午前中収穫した茶葉を持ち帰るところ。 |
†午前中収穫した茶葉を納めます。もちろん全部手摘みです。 | † 茶摘のおばちゃんたちのランチタイム。しっかり食べて体力をつけて、午後からの収穫に備えます。 |
†茶園内には色とりどりの花が満開 白色の梨の花が満開。美しい花の下で茶樹たちもさぞかし幸せなことでしょう。 |
†茶摘のおばちゃんたちのほとんどは地方からの出稼ぎ労働者。茶摘の時期は茶園内にある合宿所で暮らしている。 茶摘用の籠や、洗濯物が気持ち良さそうにそよいでいました。 |
伝統的な様式の第一滴水茶館にて、銭先生に地元特産品である旬の筍の子や地鶏などの家庭料理でもてなして頂きました。どれも素材が新鮮で美味しいお料理に箸がすすみました。また、野生の菊とクコと安吉白茶を調合したお茶は、見た目も美しくお料理との相性がぴったりでした。
DATA |
茶館 第一滴水 |
2011年4月11日
安吉にて茶館と茶園を経営する銭老師のお招きで、 すばらしい大自然、美味しいお茶と地元のお料理を堪能させて頂きました。
茶館では日本茶道のお手前と日本華道のデモストレーションのリクエストを受け、突然の事で冷や汗をかきながらも、楽しい日中文化交流となりました。次回は 安吉白茶の原木を求めて標高800メートルの山登り。「安吉白茶のたび 後編」 です。どうぞお楽しみに。
2011年5月31日
Text・photo文文
お知らせ
この度、中国茶パワーを皆さまにお伝えしたく連載を書かせて頂きました。緑茶・白茶・ウーロン茶・プーアール茶・紅茶の各種茶の特徴や効用、おいしい淹れ方など紹介に加え、茶壺や茶会などについても解説しております。
時に心を解きほぐし、時にパワーを与えてくれる中国茶。成人病予防やダイエットの効果があるともいわれます。中国茶を既に楽しんでいる人にも、これから始める人にご覧いただければ幸いです。
目 次
- はじめに~中国人のパワーの源
- 第一章 お気軽チャイニーズ・ティー・パーティ
- 季節と体調にあった中国茶選び
- 第二章 春のお茶~やさしい緑茶~
- 杭州の銘茶 龍井茶
- 清明節
- 蘇州の銘茶 碧螺春
- 中国最初の献上茶 紫筍茶
- 目で楽しむ中国緑茶
- こんなに簡単 緑茶の淹れ方
- 緑茶の製造方法第
- 第三章 夏のお茶~白茶で免疫力をつける~
- 皇帝も愛した白毫銀針
- 福建省福鼎へ白茶の旅
- 白茶の力
- 第四章 秋のお茶~自然のアロマ 青茶(ウーロン茶)~
- 七煎入れてもまだ香りのある鉄観音
- プレミアム台湾ウーロン茶
- 二つの例外的台湾茶
- 台湾新感覚スタイル茶
- 華やかな香り 鳳凰単ソウ岩茶のストーンパワー
- ウーロン茶の淹れ方
- 第五章 冬のお茶~身体を温める紅茶~
- 紅茶のルーツは中国福建省
- 正山小種
- キーマン紅茶
- 雲南紅茶
- 第六章 成人病予防に黒茶
- 黒茶の保健効用
- 第七章 ダイエットにプーアール茶製造方法の違う二種類のプーアール茶
- 投機の対象になったプーアール茶
- プーアール茶の楽しみ方
- 第八章 ジャスミン茶でリラックス
- 第九章 魔法の茶壷~紫砂壷~
- 購入時の注意点
- 第十章 中国茶でいきいきライフ
- 第十一章 オリジナル調合茶できれいになる
- 第十二章 中国茶のバイブル
- 中国人にとって茶とは日本と中国茶
- 第十三章 自由にアレンジ中国茶会
- 中国茶会を開いてみよう。
- 中国茶会で季節を感じる
- 流派をこえた無我茶会
- 最終章 中国茶の魅力