文文の中国茶道体験記『奉茶』(茶園小築)の中国茶道講座16
今日本で話題の凍頂ウーロン茶
上海の春は、ある日突然柳がパーッと芽吹き、桃の花が咲きとても美しいです。最近では日本の春の代名詞といえば『花粉症』ですね。文文の場合、上海では『花粉症』の症状が幸いなことに全くありません。恐らく上海には『杉』の樹木がほとんどないからでしょう。先日、日本の友人より某人気テレビ番組で、『凍頂ウーロン茶に含まれるメチル化カテキンは花粉症に即効性がある』と紹介されたとのメールを頂きました。中国茶には現代病にも効用があるのですね。それとは別に以前ご紹介した『中国茶24の効用』で『解毒』があります。中国茶を毎日愉しんで身体に悪い物質を排出して健康で美しい!一生をおくりたいですね。
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凍頂ウーロン茶は、台湾を代表するウーロン茶の一つです。分類は『青茶』。南投県鹿谷郷が産地。このお茶の起源は、清朝時代に林鳳池が武夷山から茶樹を台湾に持ち帰り移植したのが始まりだとか。凍頂山は、温暖な気候に恵まれ茶の生育に適しているそうです。
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こちらが凍頂ウーロン茶の茶葉です。安渓鉄観音の茶葉と同じように(茶園小築茶道講座9をご覧下さい。)茶葉は、コロコロと丸い形をしています。香りをぎゅっと閉じ込めているかのようですね。茶葉の色は蒼々しい緑色です。
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今回は『蓋の上に蛙がついた可愛い作家もの』の紫砂壷(急須)を使いましょう。@紫砂壷にお湯を注ぎます。次に@のお湯で茶海→聞香杯(高い方)→飲杯(低い方)と順に温めていきます。これで『洗杯』ができました。
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次に、温まった紫砂壷(急須)に茶葉を入れましょう。基本の茶葉の量は急須に対して3分の1程度です。凍頂ウーロン茶の葉はギュッと丸まった形をしており、開くとかなり量が増えます。今回は、少々控えめに4分の1程度にしましょう。(8g位が目安です。)
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お客様は順番に紫砂壷の蓋を開けて、干香を愉しみましょう。干香とは温まった急須の中に入れた乾いた茶葉の状態での香りを言います。(洗茶の後は、同じように湿香を愉しみます。香りがはっきりとしてきます。)
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それでは、『洗茶』です。A茶葉がはいった紫砂壷(急須)に90℃くらいのお湯をそそぎます。一般のウーロン茶は95℃が適温ですが、凍頂ウーロン茶はウーロン茶の中でも発酵度が低いので少々低めの温度が適しています。Aを茶海→聞香杯(高い方)→飲杯(低い方)へと移していきます。
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『1煎目のお茶』を淹れましょう。B紫砂壷に90℃のお湯を注ぎます。Bを茶海に移しお茶の濃度を均一にし→聞香杯(もんこうはい)にそそぎ分けます。最後に写真のように、飲杯で聞香杯に蓋をして香りを閉じ込めましょう。こちらのお茶は、8煎程度愉しむことができます。
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文文の凍頂ウーロン茶感想は、お茶の色は少々緑かがった黄金色。香りは蘭の花のように華やかな甘い香。お味は緑茶に近いウーロン茶で、とてもさわやかな感じがしました。
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<高級クラスには、以前4年間駐在した台湾でも中国茶道のお勉強をされていたB太太も参加。さすが!お手前の手付きも美しいです。お気に入りは台湾の『阿里山ウーロン茶』だそうです。>
お茶教室:奉茶(上海茶園小築)
新店舗 上海市栄華西道19弄1号金龍公寓103号室(古北地区・水城南路の上島コーヒー正面玄関向かい側。)86-21-62953092
今年2月より雅号を『奉茶(ほうちゃ)』とし、新店舗にて営業開始。上海在住の日本人太太(奥さん)にセンスが良い茶道具・品質の良い茶葉がそろうと定評のある李娜(リナ)さんが経営する雅なお茶屋さん。お客様に心をこめて淹れたお茶をお出しする事をモットーとしており、日本の皆様にも中国茶を通して中国文化を味わって頂きたいとのメッセージを頂きました。