文文の中国茶道体験記
『奉茶』(茶園小築)中国茶道講座22

ウーロン茶製造方法
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中国茶道には6つの美があります。『人・茶・水・器・境・芸』の美です。清朝の『風流天子』と呼ばれる康熙帝は特に雪水や露水を沸かして淹れたお茶を好んでいたそうです。現代に生きる私達はそこまでこだわる事が難しいですが、お湯の温度に気をつければ美味しいお茶が淹れるそうです。今回はウーロン茶の製造方法と湯の適温についてご紹介いたしましょう。
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ウーロン茶の分類は青茶 半発酵のお茶です。
それぞれの地域によって多少製法が違いますが、ここでは基本のウーロン茶製造工程をご紹介しましょう。
青茶製造方法 採摘(caizhai)→萎凋(weidao)→揺青(yaoqing)→炒青(chaoqing)→揉捻(rounian)→烘焙(hongbei)
茶葉を摘み取る→葉を晒して水分を飛ばして発酵を促す→揺り動かし、葉の周辺部の細胞を傷つか酸化させ赤色に変化させる→殺青の製造方法の一つ→揉む→焙煎する事によって乾燥させる
産地により4つに分類する事ができます。
| ミン北ウーロン茶 |
大紅袍・鉄羅漢・水金亀・白鶏冠(武夷四大岩茶) 肉桂・千里香・水仙・半天腰・梅占・・仏手・金毛猴・小紅袍・奇蘭
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四大岩茶他伝統的な焙煎の強い岩茶は95℃前後にて
新種の焙煎が少々弱いお茶は90℃前後にて
茶葉はのびやかな形。 |
| ミン南ウーロン茶 |
安渓鉄観音
黄金桂 |
95℃前後
茶葉はぎゅっと丸まっている。
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| 広東ウーロン茶 |
鳳凰単叢(ほうおうたんそん)
蜜蘭香単叢・黄枝香単叢・桂花香単叢・白葉単叢
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タンニンが多く含まれ苦くなりやすいので90℃前後にて
潮州スタイルにて、飲杯をグルグルまわしてお手前するのが特徴。
茶葉はのびやかな形。
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| 台湾ウーロン茶 |
凍頂ウーロン茶・阿里山・翠玉・四季春・金萓・文山包種茶
木柵鉄観音(台湾ウーロンの中では発酵度が高い)
東方美人(紅茶に近い特色あるウーロン茶)
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一般に発酵度が低い台湾ウーロン茶は90℃前後にて。
発酵程度は、凍頂茶が40%前後・文山包種が20%前後と文山包種は緑茶に近いウーローン茶。
茶葉はぎゅっと丸まった形が一般だが、包種茶・東方美人など例外もある。
下記写真の『凍頂ウーロン老茶』はビンテージもの。文文が奉茶で購入した一番お気に入りの紫砂壷で奥の深い味を愉しんでいます。
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中国茶道教室:奉茶(上海茶園小築)
古北店 上海市栄華西道19弄1号金龍公寓103号室(古北地区・水城南路の上島コーヒー正面玄関向かい側。)86-21-62953092
上海在住の日本人太太(奥さん)に品質の良い茶葉・センスの良い茶道具がそろうと定評のある李娜(リナ)さんが経営する雅な茶屋。6月より人気の茶道教室の体系を一部変更し、初級10回・中級20回・高級班30回に加え、研究班(制限なし)を特設する予定。研究班ではオーナーであり、中国茶芸博覧会で優秀茶芸師に選ばれた実績のある李娜先生の講座が受けられる。


李娜先生のお手前は、まさに『茶芸の美』です!