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文文の中国茶道体験記 『奉茶』(茶園小築)中国茶道講座27
中国茶文化
日本と中国茶 中国茶が初めて日本に持ち込まれたのは、平安時代。804年に当時の中国に遣唐使として渡った日本人僧が中国大陸に渡り翌年帰国と共に茶を持ち帰ったのが始まりだとか・・。 次は最澄が創立した『比叡山』で学んだ事もある『栄西』が中国宋に2度わたり1191年帰国後九州各地をまわる。又、彼は、『喫茶養生記』をあらわし喫茶の風習を日本に広めた。 ペットボトルのウーロン茶を経て、現在の本格的な中国茶ブーム到来。 中国茶の起源 世界のお茶の起源は中国にある。中国雲南省南部の『もう(孟+力)海県』の大黒山原始林で1700年前の野生の大茶樹が発見された。 中国茶の起源は紀元前2700年以上前。神農氏と呼ばれる伝説上の人物は水晶のお腹をしており、人々は彼のお腹を見る事で様々な事を知った。100もの草を食べ、72種の中毒にかかり、偶然食べた茶葉で救われた。これがお茶の始まりだそうだ。お茶には解毒の効果がある。神農は医学と農業の神様とも言われている。 飲茶の習慣は、唐の時代に始まり宋の時代から盛んになった。800年頃唐代の陸羽が『茶経』をあらわした。その後1300年経つ現在でも中国茶のバイブルとして尊ばれている。内容は、一の源 茶樹の説明 二の源 製茶器具の説明 三の源 製茶方法 四の源 餅茶の抹茶の点て方 五の源 茶の煮立て方と続き、十の源で『茶経』の本文を茶の席にかけておく事と結ばれている。 中国人にとって茶とは 中国において茶とは、『開門七件事は、柴・油・塩・醤油・酢・茶の七つである。』と言われている。開門七件事とは生活必需品の事である。それだけ、茶は重要な位置をしめている。茶を以って健康な体を作り、茶を以って精神を統一し、茶を以ってお客をもてなし友人と交流し、茶を以って先祖を敬う。 また、国境付近の内陸地の少数民族は、気候等の影響で野菜や果物等の摂取量が不足している。そして、牛・羊肉を常食している。その為、お茶を飲む事によりその脂肪を分解し消化を助け、お茶の中に含まれる豊富なビタミンにより、ビタミン不足によって引き起こされる病気を予防している。 彼等にとって、『茶は一日も欠かす事のできないもの』と言われいる。 中国茶道と日本の茶道 日本茶道の基本精神が『和・敬・清・寂』であるのに対し、中国茶道の基本精神は、『和(He)・静(Jing)・怡(Yi)・真(Zhen)』である。中国茶道は仏教・儒教・道教の三精神の影響を深く受けている。 僧が、禅の修業をする時には眠気を醒ます為と体力を維持する為に茶を飲んだ。茶のカフェインの作用が眠気を取り去るのに役立ったのだ。仏教における禅が茶文化の発展に大きく寄与した。また、儒教と融合して茶礼によって人や祖先を敬った。また、道教の養成の道と融合しさらに発展した。
上海とお茶 北京人はジャスミン茶を好む。お茶は南方でとれるもの。昔、北京までの輸送の間に茶の質が落ちてしまうのを補う為にジャスミンの花で香りをつけたのが始まりだ。しかし上海は周りに茶の産地を控え地理的条件も良い。昔から上海っ子は緑茶を好む。良いお茶はお金のある所に集まると聞いた事がある。そして上海の経済発展にともない、ここ上海にいいお茶が集まって来ている。最近では、南方の人が好む、福建省北部の岩茶や南部の鉄観音の高級品観音王などウーロン茶も人気だ。 奉茶 中級班の生徒さんにうかがいました。 文文:お好きな中国茶を教えてください。
やはり、香りの変化が楽しめるウーロン茶は人気のようですね。 池内さんご推薦の『木柵鉄観音』は台湾ウーロン茶の中でも発酵度が高め、焙煎も強めです。柑橘系の香りが ほのかにして・・文文も大好きなお茶の一つです。 by文文
中国茶道教室:奉茶(上海茶園小築) 上海市栄華西道19弄1号金龍公寓103号室(古北地区・水城南路の上島コーヒー正面玄関向かい側。)
上海在住の日本人太太(奥さん)に品質の良い茶葉・センスの良い茶道具がそろうと定評のある李娜(リナ)さんが経営する雅な茶屋。併設の中国茶道教室は大変人気がある。李先生のお手前はまさに『茶芸の美』と評判が高い。
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