TOP中国茶道体験記(28)

文文の中国茶道体験記

『奉茶』(茶園小築)中国茶道講座28

 

 

奉茶 基本のお手前

 景徳鎮の茶香炉

上海の公園では金木犀の花が咲き乱れ、秋の香りが漂っています。金木犀は中国語で『桂花(Gui Hua)』。上海の西南に位置する『桂花公園』は有名。この桂花もお茶になるのだそうです。『養胃』といって胃に良いそう。ウーロン茶にプレンドすると味よし香りよし。是非お試しください。

今回は、奉茶初級班第一回目の授業の取材です。最近初級班のレベルがさらにレベルアップしたとの噂。さてどんな事をお勉強しているのでしょうか?ちょっと覗いてみましょう。

今回のメンバーは渋谷さん・山口さん・吉野さん・池奥さん・山野さん・木村さん・福田さん・阿部さん・太田さんです。

@まずは中国十大銘茶の紹介です。

杭州博物館が選んだ中国10大銘茶の基礎知識

 

@西湖龍井茶Xi Fu Long Jing Cha(緑茶)ロンジン茶は杭州の獅峰・翁家山・杭州などが主な産地。中でも、西湖龍井茶は特に有名だ。天下第3泉の水と誉れ高い『虎跑泉』の水でロンジン茶を淹れると最高だ。日本緑茶は蒸す製法で作られるが、ロンジン茶は『炒青緑茶』で抓・捺・推・圧・磨など10の手法によって釜で炒る。45日の清明節前にとれるロンジン茶は味・香り共一番良いと言われる。また値段も一番高い。中国緑茶は癌の予防に良いのでは・・と研究されている。

A太湖碧螺春(Tai Hu Bi Luo Chun)(緑茶)碧螺春は、蘇州・太湖周辺などが産地。中でも、太湖碧螺春は特に有名だ。碧螺春の特徴は『搓団(よって丸める)』という手法が加わる事により、細かく縮れ白い産毛に覆われた葉になる。一般に茶葉が細かいほど、白いほど良いと言えるだろう。又、この茶の産地は桃・びわ・みかんなどの果物の産地としても有名。茶と果物の樹を屏風のように交互に植える事によって、茶葉に花の香りや果物の甘い蜜の味がほのかに移り淹れたお茶はフルーティな味がする。女性に人気のお茶だ。茶葉が非常に細かく、高温で淹れると渋くなりやすいので6070℃の低温の湯で淹れる事がポイントだ。

B黄山毛峰(Huang Shan Mao Feng)(緑茶) 安徽省黄山が産地。龍井茶・碧螺春と共に中国の3大緑茶と言われている。

C婺緑(Wu Lu) (緑茶)江西省婺源が産地。別名屯緑(Tun Lu)とも呼ばれる。屯緑の中にはこの婺緑の他、色々派生したものがある。他に安徽省黄山のも有名。茶樹は年間平均温度15℃・降雨量1400m以上・土壌は肥沃などの茶葉の栽培に大変良い条件で作られる。

D平水珠茶(Ping Shui Zhu Cha)(緑茶) 浙江省平水鎮 グリンパールとも呼ばれ丸まった緑茶。緑茶では珍しい形のため、欧米人に好まれている

E祁門紅茶(Qi Men Hong Cha)(紅茶) イギリスでも人気のキーマン紅茶。海外で評価されているのに比べて、中国人の自国の紅茶に対する認識は高くはない為か値段も安いので、日本では信じられないくらいの値段で手に入る。他の紅茶としてはラプサンスーチョンの名で有名な正山小種がお勧め。松の葉を燻して作るためスモーキな独特の香りがする。ライチの果汁を刷り込んだ茘枝紅茶などもお勧めだ。

F滇紅(Dian Hong)紅茶)滇とは雲南省を指し、雲南省の紅茶。優良な雲南省の大葉種の茶葉の新芽で作られる。中国紅茶はしぶみが少なく一般にストレートで飲むのに適している。又、紅茶は95100℃の熱いお湯で入れるのがポイントだ。

G大紅袍(Da Hong Pao)(青茶)福建省北部にある武夷山で作られているウーロン茶を岩茶と呼ぶ。まさに岩と岩の茶樹が植えられている。その岩茶の王がこのお茶だ。中国国内でも値段ははるが、味・香り・のど越し共に、まさに茶の王の風格を漂わせる。また岩韻と言われる高く澄んだ残香が大変良い奥深いお茶だ。95℃くらいの湯で淹れるのが良い。

H安溪鉄観音(An Xi Tie Guan Yin)(青茶)福建省南部のウーロン茶。奶香(Nai Xiang)と言われるミルクやバニラのような甘い香りが特徴。春茶は特に香り良く、冬茶は特に味が良いと言われ日本人にも大人気のお茶。茶葉は香りを閉じ込めているかのように、ギュッと丸まった形をしている。又、『観音王』と言われる、鉄観音の最高級茶葉では10煎以上飲めるものもあり、値段は高いが日本茶と違いコストパフォーマンスが良い。95℃くらいの湯で淹れるのがポイント。

I凍頂烏龍茶(Dong Ding Wu long Cha(青茶) 台湾のウーロン茶。日本の某人気テレビ番組でこのお茶に含まれるメチル化カテキンが花粉症に即効性があると紹介され大変なブームになった。台湾の南投県鹿谷郷が産地の高級ウーロン茶。茶葉は蒼蒼しくギュと丸まった形をしている。90℃くらいのお湯で淹れるのがポイント。

Aいよいよ実技の練習。まずは茶巾さばきのお稽古。

茶巾さばきには簡単な方法・正式な方法と2種類あるそう。

B次はお湯の注ぎ方の練習。

T歓迎客人・U鳳凰三点頭法

李娜老師のお手前を見ていると簡単そうだけど、実際やってみるとかなり難しい・・。   

皆さんお稽古が終わって、すっかり朋友(仲良し)の雰囲気。初めて会ったばかりなのにお茶の輪ってすごいですね。  by文文

 中国茶道教室奉茶(上海茶園小築) 

上海市栄華西道19弄1号金龍公寓103号室(古北地区・水城南路の上島コーヒー正面玄関向かい側。)
新電話番号・ファックス86-21-
62702067

上海在住の日本人太太(奥さん)に品質の良い茶葉・センスの良い茶道具がそろうと定評のある李娜(リナ)さんが経営する雅な茶屋。併設の中国茶道教室は大変人気がある。李先生のお手前はまさに『茶芸の美』と評判が高い。まずはお店を見学がてら申し込みに行ってみよう。また、喫茶もできる。お茶の種類により30・50・80元(お茶菓子付き)。



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