2001年4月。上海爛漫春の日和に第3回歴史散歩が実施された。今回は旧フランス租界公寓建築を巡るもので、地下鉄常熟路付近を散歩した。その模様を写真と共にお送りする。
上方花園→
【淮海中路1285号。旧名:沙発花園。1939年建造。スペイン式ガーデン住宅74棟。弄内の24号は商務印書館の経営者張元済の故居】
|
|
|
←新康花園
【淮海中路1273号。1933年建造。ユダヤ系イギリス人により建てられた庭付き高級住宅。スペイン式が11棟。北部に単元式二階建て建築8棟。南部に五階建てアペート4棟、4,5階は複式になっている】
*現在工事中の建物内を見学。この付近では老房子風が人金のようだ。(下位写真*1参照)
|
復興公寓→
【復興中路1331号。旧名:Blackstone Apartment/黒石公寓、Sunny
Hotel/森内飯店、アメリカの教会で1926年建造。イギリス風】
|
|
|
←克菜門公寓
【復興中路1363号。旧名:Clement Apartment/克莱門公寓。1929年建造。ベルギー人が建てたアパートメント・ホテルで、広い庭とプールがある。5棟の建築が梅の花の形をしている。】
*案内人陳先生のご友人宅を訪問。部屋内には当時から残る貴重な骨董品が幾つか残っていた。(下位写真*2参照)
|
日本領事館官邸→
【淮海中1517号。旧名:盛宣懐邸。1900年建造。ドイツ人の邸宅として建てられたが、後に清末の洋務派官僚であった盛宣懐の手に渡る。新古典主義建築で、免責1775平米、3階建て。かつての広い庭園の一部は日中戦争中に日本人が買い上げて、そこに上海新村を建設。現在は在上海日本総領事館官邸】
*瀬野主席領事に案内をしていただく。総領事夫人も暖かく我々を迎えてくれた。
|
|
|
←武康大楼
【淮海中路1828〜1858号。旧名:Normandie Apartment/諾曼第公寓。万国貯蓄会建造。旧楼は1924年に建てられた76戸8階建て。以前は上層6階が住宅。当時としては珍しくアパート全体で女中部屋が30部屋あったという。外観は長細く飛行船に似ている。新楼は1930年に建てられた5階だて。廊下は分かれている。】
|
トンプソン邸→
【詳細不明。トンプソンしの依頼により建てられたバンガローと思われる。現在は上海汽車有限公司。主に会議の場として利用されている模様。各国の国旗が飾られているのが印象的で、上海の自動車産業を物語っているように感じた。】
|
|
|
←枕流公寓
【華山路699〜731号。旧名:Brookside Apartments。アメリカ建築家エリオット・ハザード設計のスペイン風アパートメント。地下1階、地上7階。6、7階は当時の上海でも珍しい上下2階からなる複式。建物の面は曲線形、8の字形。1930年建造。30年代の映画女優周王旋も32年から亡くなるまでここに住んだといわれている。】
*陳先生のご友人の方にお話を伺う。(下位写真*3参照) 屋上からは新旧入り混じる今の上海を眺めることができた。(下位写真*4参照)
|
(*1:不動産屋には「老洋房」「老公寓」の広告)
|
(*3:歴史散歩会のみなさん)
|
(*2:疎開時代からある暖炉−現在はオブジェ?)
|
(*4:まだまだ老房子が広がる上海)
|
*文章ご協力:「歴史散歩会メンバーの方々」 ご協力ありがとうございました。
「よろず情報交換」から広がった、この「歴史散歩」の輪。(関連投稿内容はこちら)
※散歩にお出かけになる際は、当サイト内の関連記事を是非お読み下さい!
|